看護師の転職で内定後に断ることは、入職前であれば一般に可能ですが、決めた時点ですぐに採用担当者へ連絡することが大切です。転職エージェントを通している場合は、病院や施設へ直接連絡する前に、担当者へ相談します。
ただし、内定を承諾した後は、採用条件通知書や雇用契約書の内容、入職日までの期間によって扱いが変わることがあります。単に「内定をもらった段階」なのか、「入職を承諾して契約を結んだ段階」なのかを確認してから伝えましょう。
看護師の内定後に断るときは、早く・簡潔に伝える
内定辞退を決めたら、電話で採用担当者へ連絡し、必要に応じてメールでも記録を残します。連絡が遅いほど、勤務表の作成や人員配置、入職準備に影響が出やすくなります。
伝える内容は、次の4点で十分です。
- 内定へのお礼
- 内定を辞退したいという結論
- 迷惑をかけることへのおわび
- 必要な手続きの確認
詳しい事情をすべて説明する必要はありません。別の病院を選んだ場合も、比較や不満を長く話すより、「慎重に検討した結果」と簡潔に伝えるほうが適切です。
内定辞退を電話で伝えるときの例文
まずは、平日の勤務時間内に採用担当者へ電話します。担当者が不在の場合は、伝言を依頼したうえで、メールも送っておくと連絡内容を確認してもらいやすくなります。
電話では、次のように伝えられます。
「お世話になっております。先日、看護師の採用内定をいただいた〇〇と申します。採用ご担当の〇〇様はいらっしゃいますか」
担当者につながったら、次のように続けます。
「このたびは内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございました。大変申し上げにくいのですが、慎重に検討した結果、今回の内定を辞退させていただきたく、ご連絡しました。お時間をいただいたにもかかわらず、ご迷惑をおかけして申し訳ございません。必要な手続きがありましたら、ご指示いただけますでしょうか」
理由を聞かれた場合は、詳しい事情を話せる範囲で説明します。回答を控えたいときは、次の表現でも構いません。
「今後の働き方を改めて考えた結果、今回の決断に至りました。詳細については控えさせていただけますと幸いです」
メールで内定辞退を伝えるときの例文
電話がつながらない場合や、電話で伝えた内容を記録として残す場合は、次のようなメールを送ります。件名だけで用件が分かるようにしましょう。
件名:内定辞退のご連絡(氏名)
〇〇病院
採用ご担当者様
お世話になっております。
先日、看護師の採用内定をいただきました〇〇〇〇です。
このたびは内定のご連絡をいただき、誠にありがとうございました。慎重に検討した結果、誠に恐縮ではございますが、今回の内定を辞退させていただきたく、ご連絡いたしました。
お時間をいただいたにもかかわらず、このような結果となり申し訳ございません。必要な手続きや返却物がございましたら、ご指示いただけますと幸いです。
何卒ご了承くださいますよう、お願い申し上げます。
氏名:〇〇〇〇
電話番号:〇〇〇-〇〇〇〇-〇〇〇〇
メールアドレス:〇〇〇〇
内定を断る理由はどこまで説明するべきか
理由は「転職先を再検討した結果」「家庭の事情」「現在の職場に残ることにした」など、事実に合う範囲で簡潔に伝えれば問題ありません。理由を偽ったり、相手の病院や職員を否定したりする必要はありません。
| 状況 | 伝え方の例 |
|---|---|
| 他の職場を選んだ | 「今後のキャリアを考え、別の勤務先を選ぶことにしました」 |
| 現在の職場に残る | 「現在の職場で勤務を続けることにしました」 |
| 家庭や健康面の事情がある | 「家庭の事情により、転職の時期を見直すことにしました」 |
| 条件が希望と違った | 「勤務条件を改めて検討した結果、今回は辞退することにしました」 |
理由を細かく聞かれても、答えたくない内容まで説明する必要はありません。ただし、入職日や勤務条件など、相手が手続きを止めるために必要な情報については、誤解がないように伝えます。
転職エージェント経由なら、先に担当者へ連絡する
転職エージェントを利用している場合は、内定先へ直接連絡する前に担当者へ相談します。担当者から内定先へ辞退の連絡をしてもらえることが多く、連絡方法や必要な手続きも確認できます。
担当者には、次のように伝えます。
「内定をいただいた〇〇病院について、検討した結果、辞退したいと考えています。先方への連絡方法と、必要な手続きについて教えてください」
エージェントを通さずに自分で辞退した場合、連絡の行き違いが起きる可能性があります。担当者に相談したうえで、指定された方法で手続きを進めましょう。
内定承諾後に断る場合の注意点
内定を承諾する前と、承諾書を提出した後では、確認すべき事項が異なります。承諾書、採用条件通知書、雇用契約書などに署名・提出している場合は、書類の内容を確認してから連絡してください。
特に、次の点を確認します。
- 内定承諾書や雇用契約書を提出したか
- 雇用開始日や入職日が決まっているか
- 内定辞退や契約解除に関する記載があるか
- 制服、研修資料、資格確認書類などを受け取っているか
- 転居費用や入職準備費用などを受け取っているか
内定承諾後でも辞退の相談ができる場合はありますが、契約の成立や解除の扱いは個別の書類や状況によって変わります。違約金や損害賠償を一方的に約束したり、無視して連絡を絶ったりせず、疑問がある場合は労働相談窓口や法律の専門家に確認してください。
また、入職に向けて支給された費用や貸与物がある場合は、返却方法や精算方法を採用担当者に確認します。返却が必要なものを自己判断で処分しないことが大切です。
内定辞退の連絡で避けたい対応
次のような対応は、相手に不誠実な印象を与えたり、手続きの遅れにつながったりします。
- 連絡せずに入職日を過ぎる
- メールだけ送り、返信や確認をしない
- 採用担当者ではなく、現場の看護師だけに伝える
- 他院の給与や待遇を細かく比較して批判する
- 一度辞退を伝えた後、気が変わって何度も撤回する
- 転職エージェント経由なのに、担当者へ知らせず直接連絡する
特に、無断で出勤しない方法は避けてください。辞退の意思を明確に伝え、必要な書類や貸与物の扱いを確認して、連絡を完了させます。
内定を断るか迷っているときの判断方法
まだ迷っている段階なら、すぐに辞退を決めるのではなく、内定先に確認したい条件を整理します。看護師の場合は、次の項目が勤務後のミスマッチに直結しやすいため、書面や担当者への質問で確認します。
- 配属先と業務内容
- 夜勤の回数や開始時期
- 給与の内訳、手当、賞与の扱い
- 休日、残業、オンコールの有無
- 試用期間中の条件
- 教育体制や入職後の研修
- 勤務開始日や提出書類
確認した結果、条件が自分の希望と合わないと分かった場合は、早めに辞退を伝えます。単に不安があるだけなら、採用担当者や転職エージェントに質問し、回答を得てから判断する方法もあります。
内定後の断り方で最初にすること
まず、内定承諾書や雇用契約書を確認し、転職エージェント経由なら担当者へ連絡してください。そのうえで、内定辞退を決めた場合は、採用担当者に電話で結論とおわびを伝え、必要に応じてメールで内容を残します。
「早く、簡潔に、誠実に」が看護師の転職で内定後に断るときの基本です。連絡を先延ばしにせず、返却物や書類の手続きまで終えて、辞退を完了させましょう。







